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オフィスの扉を開けると、カジュアルな服装のエンジニアたちが談笑したり、パソコンに向き合って真剣な表情で仕事をしている姿が見える。全国各地からエンジニアが集結する当社は、2012年4月、日本で初めてIEC(International Electrotechnical Commission)に認定されたプログラミング言語「Ruby」によるシステム開発において、国内はもとより海外からも注目されるリーディングカンパニーである。Ruby言語開発者のまつもとゆきひろ氏も在籍する、ある意味Ruby開発の総本山ともいえる企業だ。実際に、これまでにも国外および国内各地からエンジニアを受け入れてきた同社だが、その一人、コペンハーゲン出身の山本ソレンセン・トアさんも「Ruby開発者として働きたいという人は世界中にいますよ」と語る。そんな全国のエンジニアたちから視線を集める同社のオフィスは、島根県の県庁所在地である松江市の玄関口、JR松江駅からほど近い場所にある。この本社には50名が所属、複合ビルの1、2階フロアの各部屋を振り分ける形で設けられた開発ルームにダイレクトにエントリーし、国内の行政機関や医療機関などを中心に幅広い分野に活用されるオープンソースソフトの開発プロジェクトに、各々向き合って日々を過ごしている。
同社の社風を垣間見る事が出来るのは、”キッチン”と呼ばれる、井上浩社長のデスクや総務・経理セクションの入った一室だ。由来は一目瞭然で、部屋の入口を入ってすぐのところに大きなキッチンスペースがあるのだ。その横には大人数が一度に座れるテーブルも配置されている。会議や接客に使われるだけでなく、ここはスタッフたちのコミュニケーションの空間でもある。業務終了後の時間を活用し、定期的にワイン会なども開催されると言う。また、サーバールームに置かれたレガッタの練習マシンも、同社ならではの光景だ。スタッフの中にいたボート経験者の呼びかけで、井上社長以下、有志が集まって毎年行われる松江のレガッタレースに数年前からエントリーしているという。多くのスタッフがオフィスにほど近い大橋川の会場へ応援に駆け付け、チームも毎年好成績を残している。水都・松江ならではの休日のアクティビティといえよう。
そんな自由闊達な社風は、そもそも同社が裁量労働制というスタイルをとっていることからもうかがえる。島根県大田市の出身で、福岡の同業他社から転職して島根へUターンしてきた、システム開発第1グループで研究員の田中健さんが言う。「都市部では、競争も激しく、時間に追い立てられながら仕事をしている感が強かったんですが、ここではゆとりを持ってプロジェクトに取り組めます。良い意味での”緩やか”さが魅力ですね」。同社の場合、日々の時間管理はもとより、プロジェクトの進捗管理もエンジニア個々の裁量に任せられるため、自分のペースで開発に集中することができる。余計な事務手続きなども極力低減され、開発に専念できるように配慮されているのだと言う。
これは前述のトアさんの言葉だ。学生時代からイントラネット管理などを趣味でやっていたトアさんは、ITの世界で働くのは同社が初めてだ。「形式にとらわれず、チーム単位でコミットする仕事の進め方は、エンジニアにとっては理想の環境だと思います」とトアさんは言う。また、欧米の企業も良く知る彼は、顧客のニーズに柔軟に対応するために、エンジニア自身にある程度の裁量を与えてくれる同社の環境は、日本の企業においては珍しいのではないかとも語った。
一方、田中さんも、転職を検討するにあたって、Uターンは必須条件ではなかったという。「もともと島根に戻りたいというわけじゃなかったんですが、自分の技術をより高めてくれる場所を探していて、他県の企業も含めて比較検討する中で、それを満たしてくれる企業が結果的に島根にあったという感じです」。実は、田中さんも本格的にRubyでの開発に携わったのは同社に来てから。「そもそもRuby自体が基本を会得するにあたって難しい言語じゃないですしね。Rubyは、開発言語そのものをどう進化させていくかが面白く、そして重要な部分だと思います」。彼のその言葉は、同社が掲げる採用基準にも語られる「知識や経験よりも、プログラミングが大好きであること」を思い起こさせてくれる。
島根という地方ならではの、ほどよいゆとりを持てる開発環境で、自身の裁量でプロジェクトを動かしていく。そして何よりも、Rubyの最先端を発信する企業としてのブランド力は、都市部のどんな企業にもないチャンスをあなたに与えてくれるはずだ。今より、もうひとつ上の自分を目指す場所として、選択肢のひとつにして欲しい企業である。
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